目立つ文字で初心者が意識すべきポイントとは?

目立つ文字で意識すべきポイント

文字を目立たせるには、文字を見る相手が文字を読みやすく、識別しやすいようにすることが大切です。そのためには、イメージに合ったフォント、全体のバランスを見た文字の色選び、余白を取ることによる強調がポイントになります。この記事では文字を目立たせたいシチュエーションに合わせたおすすめのフォントや文字の色を紹介します。

文字を目立たせるには、文字と背景の配色、フォントの種類、文字間の余白を意識することが必要です

文字の色は、どんな場面でも使いやすい黒や白、濃いグレーがおすすめです。文字に色を使いたい場合は、背景を基準に補色と呼ばれる目立ちやすい色を選ぶと良いでしょう。また、色の数は全部で3色以内におさえることも意識すると、色が増えすぎて目立ちにくくなるような失敗をしにくくなります。

文字の色使用例
背景の色 文字で使うと目立つ色 縁取りにおすすめの色
黄・白 白・黒・黄
黒・赤 白・黒・青・赤
黒・赤・黄
黒・赤・黄
黄・赤・白 白・赤・橙・赤
黒・黄・青

さらに文字を目立たせたい場合、文字を別の色で縁取ることも有効です。文字の縁には、文字の色と明るさの差が大きく、背景色と被らない色がおすすめです。例えば、文字の色に黒色、背景に黄色を選んだ場合、黒色の文字を白色で縁取ることで、文字が目立ちやすくなります。

配色を選ぶポイントについては別の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

文字のフォントは、明朝体とゴシック体が基本になります。フォントにこだわりたい場合は、文字の書体がデザイン全体に与える印象を把握し、プレゼンの資料に使いやすいものなど用途ごとに選ぶことがポイントです。

フォントは使う場所によって向き不向きがあります。本文をじっくり読ませたい文章にはシンプルなフォントが向いています。プレゼン資料やポスターなど見出しのように目立たせて視認性を高めたい場合は文字が太いフォント、音楽イベントのポスターやおしゃれなカフェのポップなど、読ませるためよりも見た目を華やかにしたい場合は装飾向きのフォントを使うと良いでしょう。
このようなフォントの印象は、装飾的な文字かシンプルで読みやすい文字かという「文字のデザイン性の軸」と、高級感がある文字かカジュアルな印象の文字かという「文字の印象の軸」の2つで区切ると考えやすいです。作りたいデザインのイメージに合わせてフォントを選ぶようにしましょう。

日本語書体
書体 文字の印象 向いている用途
明朝体 シンプルで高級感のある字体 本や雑誌など文章の長いもの
ゴシック体 シンプルかつカジュアルな字体 プレゼン資料やポスターなど見やすさが求められるもの
筆記体 装飾的でやや高級感がある字体 年賀状や垂れ幕など和風の雰囲気を出したいもの
デザイン書体 装飾的でカジュアルな字体 イベントのポスターなど紙面を華やかにしたいもの
欧文書体
書体 文字の印象 向いている用途
セリフ体 シンプルで高級感のある字体 本や雑誌など文章の長いもの
サンセリフ体 シンプルかつカジュアルな字体 プレゼン資料やポスターなど見やすさが求められるもの
スクリプト体 装飾的な字体 イベントのポスターなど紙面を華やかにしたいもの

目立たせたい文字や文章がある際は、その文字の周りに十分な余白を取ることで文字を強調できます。デザインによって必要な余白は変わりますが、写真やイラストと比較して独立して見えることを基準に余白を取ると良いでしょう。

また、本文などの文章を読みやすく目立たせるには、字間を等間隔にすることや行間の目安として文字サイズの 50%~100%とることを意識するとよいでしょう。フォントの種類によっては文字の太さも変わるため、ゴシック系などの太めのフォントは少し広めに行間を取ったほうが読みやすいです。

カフェなどで使うポップやポスターは店舗の印象にあったフォントを選びがポイントです。
オーガニックカフェでは、手書きフォントを使ってナチュラル感を出すのがおすすめです。コーヒーショップであれば、余白をたくさんとり文字間も広く取ることでスタイリッシュなイメージを演出でき目立ちます。和風のカフェは、毛筆体ではなくあえて明朝体を利用すると品や繊細さを感じさせ目を引きやすくなります。

用途 おすすめのフォント 配色例
オーガニックカフェ 手書きに近いナチュラルな印象のフォント
・Trailmade Regular
・Satisfy Regular
背景:白+商品の写真
文字:濃いピンク
文字の縁:グレー
コーヒーショップ 文字間の広い余裕のある大人な印象なフォント
・Reross Quadratic
・Adorn Garland Regular
背景:
グレー・コーヒーの写真
文字:黒
余白:白色を足す
和風カフェ 美しさや繊細な印象のフォント
・AP-OTF 秀英にじみ明朝 Std L
・A-OTF 武蔵野 Std
背景:
白・商品写真(抹茶)
文字:抹茶色

プレゼンテーションの資料は見やすさを重視するため、フォントの太さで見出しと本文の強弱をつけると目立ちやすいです。あらかじめ太字に対応したフォントを選ぶようにし、色の数もできるだけ抑えてシンプルなものを使うと見やすくなります。

用途 おすすめのフォント 配色例
プレゼン資料 太字対応可の見やすいフォント
・ヒラギノ角ゴ ProN W6
・游ゴシック体 Medium
背景:白
文字:黒
グラフ:青色
強調箇所:濃いピンクや赤

ライブ会場で歌手やアイドルを応援する際にうちわを使って応援する時は、蛍光色を使った配色や太めの文字を使うと目立ちやすくなります。また、蛍光色を使って文字を縁取ることや文字をできる限り大きくする工夫も文字を目立たせるのに有効です

用途 おすすめのフォント 配色例
暗いライブ会場 Boldを使ったフォント
・HG 創英角ゴシック UB
・HG 創英角ポップ体
背景:黒
文字:
蛍光黄色の文字、蛍光ピンクの文字+蛍光黄色の縁