タペストリーについたシワや折り目を取る方法

タペストリーのシワを取る

タペストリーは、購入時の梱包状態や自宅での保管状態により、生地にシワや折り目がつくことがあります。タペストリーのシワ取りを誤った方法で行うと、変色や色抜けなどの劣化の原因になります。シワのお手入れをするときは、低温のアイロンがけやシワとりスプレーの活用などタペストリーを傷つけにくい方法で行ってください。

タペストリーのシワは、折り畳んだ状態で梱包・保管することなどが原因でつくことがあります。タペストリーのシワはアイロンやシワとりスプレーを使って伸ばせます。タペストリーに使われる素材を確認し、実施できる方法を選んでシワを取っていきましょう。

タペストリーの生地に使われることの多い合成繊維は熱に弱く変色などの劣化がおこりやすいため、乾燥した状態で温度を低温に設定し、当て布を使ってアイロンがけをしてください。
当て布は綿素材の薄手のものが望ましく、ハンカチや手ぬぐいでも代用可能です。ただし、霧吹きやスチームアイロン、色柄付きの布はアイロンの熱で色移りする可能性があるため、使用を避けましょう。

なお、塩化ビニール素材や合成紙のタペストリーは熱で溶けたり、変形したりする恐れがあるため、アイロンは使用しないでください。

タペストリーのアイロンがけでは、乾燥した状態でタペストリーを裏返して置き、当て布を広げて低温でかけてください。アイロンの熱によってインクがにじむ可能性があるため、必ずタペストリーの裏面から当てるようにしましょう。

アイロンをあてすぎると生地のたるみの原因となる可能性があるため、一箇所に長時間アイロンの熱を加えるのは避けましょう。繰り返しアイロンを当てる場合は、時間をおきながら複数回に分けてあててください。

ワイシャツやジャケットなどに使用する衣類用のシワ取りスプレーで、布生地のタペストリーのシワを取れます。衣類用のシワ取りスプレーは、コンビニエンストアやドラッグストア、スーパーなどで購入できます。香りが気になるときは、無香料タイプを選びましょう。

スプレーを使うときは、タペストリーを衣類用のハンガーや洗濯物用ポールなどにかけて吊るします。タペストリーから20cm程度離した位置からシワがある部分に直接スプレーを吹きかけ、タペストリーがしっとりと濡れた程度になったらシワを手で引っ張って伸ばしてください。タペストリーをハンガーにかけたまま乾かすと、徐々にシワが伸びていきます。

シワ取りスプレーやアイロンが使用できない塩化ビニール素材などのタペストリーのシワ伸ばしには蒸気を使う方法も有効です。すぐにシワをきれいに解消することは難しいですが、数日に分けて何度か行うことで、徐々にシワを伸ばせます。
※インクジェット印刷のタペストリーの場合には印刷のにじみなどの原因になる可能性があります。

お風呂場でのシワ伸ばしは、バスタブから出る蒸気が当たるようにタペストリーを吊るします。このとき、バスタブのお湯は入れたまま、お風呂の蓋を外し換気扇はつけずに30分間ほど吊るしておきましょう。タペストリーが浴室の壁に付かないように注意してください。

タペストリーにシワを付けないために、収納時は畳まず、生地をピンと張った状態で筒などに巻いて保管しましょう。生地が緩んだまま筒にタペストリーを巻くと、シワが寄ったり横スジが入ったりする原因となります。

タペストリーを巻く筒は、ラップの芯やホームセンターに売られている紙管が使えます。筒にタペストリーを巻いたら輪ゴムや紐で軽く留めて収納してください。さらに、筒に巻いたタペストリーを写真の保護等にも使用されるOPP袋に入れると、ほこりの付着防止になります。

タペストリーの保管場所は、カビや日焼けなどを防止するため、風通しがよく、直射日光が当たらない場所が望ましいです。なお、クローゼットや押し入れなどは多湿になりやすいため、収納時に除湿剤を使うなどの工夫をすると良いでしょう。

記念品など、特に大切にしたいタペストリーを飾る場合は、劣化やしわを防ぐために額を活用しましょう。額は、手ぬぐい用や壁掛けアート用のものを使用できます。額を使うだけで高級感を演出できるため、インテリアとして目立たせたい場合にも向いています。

布生地のタペストリーを全体的に洗う場合は洗濯機や洗剤は使用せず、ぬるま湯で優しく手洗いをしてください。洗濯機の使用は、シワの発生や色落ちの原因となります。
ビニール生地のタペストリーは、手洗いや洗濯機の使用ではなく柔らかい濡れ布で優しく拭いてください。
布生地の洗ったタペストリーは陰干しで完全に乾かしましょう。濡れたタペストリーを放置するとシワやカビが発生しやすくなるためです。
ビニール生地のタペストリーは、乾いた布で優しく水分を引き取りましょう。
※合成紙など紙系生地のタペストリーの場合、破損の原因になりますので水・お湯によるケアは行わないでください。

その他、タペストリーはブラッシング、高温多湿の場所を避けて設置するなどの工夫で汚れを予防し長く使えます。詳しくは「タペストリーを保護して長く使う方法」をご確認ください。