のぼりの裏抜けの効果とは?

のぼりの裏抜けの効果とは

のぼりが裏抜けするとは、のぼりの表面のデザインが裏面から透けて見えることです。のぼりの裏抜けが活きると、前だけではなく後ろからのぼりを見る人にもメッセージを伝えることができます。

この記事では、のぼりの裏抜けの効果や裏抜けを活かせる素材・印刷方法について詳しく説明します。

のぼりの裏抜けとは、のぼりの表面に印刷したデザインが裏側から透けて見えることです。のぼりがきれいに裏抜けすると、のぼり旗の両面からメッセージを伝えられるので表面しかメッセージが伝わらないのぼり旗よりも多くの人への宣伝効果が期待できます。
また、のぼりの裏抜けがきれいに出ているのぼり旗は両面印刷されたのぼり旗を使うよりも費用が抑えられます。

一方、のぼりの裏抜けがきれいに出るのぼり旗は、薄手の布を使うことが多く焼けや色落ち、色あせなどが起こりやすいため、3ヶ月程度で交換が必要となるため注意が必要です。
また、どんなに裏抜けがきれいに出ても、のぼりの裏面から見えるデザインは表面に比べると色が薄く、文字などの輪郭も多少ぼやけます。そのため、小さい文字や細かいデザインの場合、裏から見ると伝わりにくくなります。

裏抜けをきれいに出し、宣伝効果が高いのぼりを作るためには、裏抜けに適したのぼりの素材や印刷方法を選択すると良いでしょう。

のぼり旗の裏抜け例_全体
のぼり旗の裏抜け例

のぼりの裏抜けをきれいに出すためには、薄手の素材を使い、裏面までインクが染みやすい印刷方法で印刷することが大切です。ここでは、のぼりの裏抜けがきれいに出る素材と印刷方法を具体的に紹介します。

のぼりの裏抜けがきれいに出やすい素材は、テトロポンジというポリエステル100%の素材です。テトロポンジはのぼりを作るときによく使われる素材で、のぼりの大多数がテトロポンジで作られています。

テトロポンジの特徴は、薄さと軽さです。下記は、テトロポンジとのぼりキングで取扱いがあるのぼり旗用の布生地の厚みと重さを比較したものです。

厚み 重さ
テトロンポンジ
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約0.14mm 約60g/m2
トロピカル
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約0.2mm 約100g/m2
テトロンツイル
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約0.27mm 約150g/m2
トロマット
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約0.32mm 約160g/m2

他の生地と比較しても、テトロポンジが最も厚みが薄く、重さが軽い生地であることがわかります。

このように、テトロポンジはほかの生地と比較しても薄く、表のデザインが裏から透けて見えやすい素材です。さらに、軽くて風に良くなびくので、のぼりが道行く人の目に留まりやすくなります。

のぼり旗を作るときに一般的に使われる印刷方法は、シルクスクリーン印刷とインクジェット印刷の2種類があります。裏抜けに最適なのはシルクスクリーン印刷です。

シルクスクリーン印刷は濃いインクを直接生地にこすりつける印刷方法なので、インクの裏面透過率は一般的に80~95%程度です。インクジェット印刷の裏面透過率は70~80%程度なので、シルクスクリーン印刷の方が裏抜けしやすいといえます。物によっては、どちらが表面かわからないくらいの仕上がりにすることも可能です。

さらに、シルクスクリーン印刷は1色につき1つの版が必要になるため、小ロットであれば高単価になりますが、大ロッ ト(一般的に100~150枚以上)になればコストが下がります。裏抜けがきれいに出るのぼり旗を大量に作りたい場 合はシルクスクリーン印刷を活用すると良いでしょう。

のぼりを作るときは、「裏抜けにより文字を反転させたくない」「両面で異なるデザインにしたい」といった希望もあるでしょう。そのような方には、両面印刷がおすすめです。

のぼりの両面印刷は、裏表にそれぞれ別の情報を載せられるという点です。単純に多くのメッセージを伝えられるほか、左右違う方向から歩いてきた人に別々のメッセージを伝えられます。

一方、のぼりの両面印刷のデメリットは価格が高い点です。片面印刷ののぼり旗の価格が1枚1,000円程度なのに対し、両面印刷は1枚3,500円程度かかります。単純に通常ののぼりの3倍程度の価格となるので、のぼりの両面印刷をするときは、予算との兼ね合いも検討してください。

のぼりの裏抜けは、使い方次第で低価格でわかりやすいメッセージをのぼり旗の表裏どちらから見た人にも伝えるこ とができます。
使用用途や納期、予算などとの兼ね合いでのぼりの裏抜けを利用した方が良い場合は、裏抜けに適した生地と印刷方法を使うようにしましょう。

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