どれだけ企業の商品やサービスの認知度が高まっても、それが売上につながらなければ事業を成功させられません。企業の担当者によっては、「消費者が魅力を感じてくれれば商品やサービスの売上が伸びるのでは?」と思う人もいるでしょう。

しかし、商品やサービスに興味を持った顧客を見込み顧客へ成長させ、購入や契約といった段階に進めるのは簡単ではありません。見込み顧客を獲得して売上を増やすには、「リードジェネレーション」をおこなうことが大切です。

今回は、リードジェネレーションの意味やリードナーチャリングとの違い、リードジェネレーションの手法や成功させるコツについて詳しく説明します。

リードジェネレーションの意味を知っておこう

そもそも、リードジェネレーションの「リード」は「見込み顧客」のことを指します。
具体的には、自社の商品やサービスに興味や関心を持っている顧客のことをいいます。

そして、「ジェネレーション」は「獲得」「創出」といった意味を持っています。
つまり、リードジェネレーションは、「見込み顧客を獲得・創出するための活動やプロセス」だといえます。

リードジェネレーションとリードナーチャリングの違い

リードジェネレーションと似た言葉に「リードナーチャリング」がありますが、「これらの違いを知らない」という人は多いのではないでしょうか。

リードナーチャリングとは、見込み顧客を興味や関心の程度に応じて分類して、ターゲットごとのニーズを満たすことで顧客化を目指す活動やプロセスのことをいいます。

たとえば、「商品の資料請求をした経験がある見込み顧客に、料金プランや契約内容に関するDMを送付する」といった手法が挙げられます。

つまり、リードナーチャリングは、「すでに存在する見込み顧客に対して顧客化に向けたアプローチをする活動」といえます。

マーケティングの流れとしては、リードジェネレーションで見込み顧客を獲得したあとに、リードナーチャリングで見込み顧客を顧客化させ、売上につなげるという順番になります。

リードジェネレーションの手法を紹介

では、リードジェネレーションにはどのような手法があるのでしょうか。具体的な手法として、次の7つが挙げられます。

以下では、これらの手法について詳しく説明します。

WEB広告

WEB広告は、従来の紙媒体の広告とは違い、インターネット上に掲載する広告のことをいいます。「〇〇県に住んでいる人」「30代男性」のように特定のターゲットに絞って広告を出せるため、テレビCMや折込チラシといった従来の広告より費用を抑えやすいのがメリットです。

また、「10代の女性向けに化粧品を販売したいからInstagram広告を出そう」「使い方をイメージしやすいよう動画広告を出そう」のように、ターゲットや目的によって掲載する媒体を使い分けられるのも、WEB広告のよいところです。設定したターゲットにあわせて適切な広告を出稿できれば、より効率的に見込み顧客を集められます。

資料ダウンロードサイトを利用する

資料ダウンロードサイトは、複数企業の商品やサービスに関する資料を一括掲載しているWEBサイトのことです。

サイト内でふと見かけてダウンロードしたユーザーを見込み顧客として獲得できるだけでなく、顧客の氏名や年齢、メールアドレスや居住エリアといった情報も得られるので、ターゲットに適したマーケティングをしやすくなります。

たとえば、「ボクシル」のようなサイトが代表的で、キーワード検索やカテゴリ検索を利用して顧客に適したサービスを複数提案してもらえるため、顧客が選ぶべきサービスを決めやすくなっています。

また、一度サイトに登録すれば、WEB広告やブログのように運用の手間がかからないのも資料ダウンロードサイトのよいところです。

「広告運用にかけられる時間や費用が限られている」という企業であるほど利用するメリットは大きいでしょう。ただし、サイト上にはほかの企業の資料も一緒に掲載されているので、必ずしも企業の商品やサービスに強い興味を持った見込み客が集まるわけではないということも知っておきましょう。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、企業が提供する商品やサービスと関連性の高いテーマで、顧客にとって有益な情報を配信し続ける手法です。

たとえば、「freee」という会計ソフトを提供する企業が運営する「経営ハッカー」というWEBメディアが挙げられます。会計に関するお役立ち情報やユーザーが持つ疑問の解消につながるコンテンツを提供し、問題を解決するために自社商品の導入を勧めているため、見込み顧客の獲得につなげやすくなっています。

しかし、コンテンツマーケティングは、ユーザーに役立つ情報を継続的かつ多量に投稿しなければなりません。短期的に見込み顧客を獲得するのが難しいだけでなく、コンテンツ制作や維持に手間や費用もかかるので、中長期的な視野で取り組む必要があります。

SNS

これまで紹介した手法とは違い、SNSを活用すれば費用をかけずに企業のアカウントを立ち上げて情報発信できます。ユーザーが魅力を感じる投稿をすれば幅広く情報が拡散する可能性があるため、WEB広告やコンテンツマーケティングよりも効率的に顧客を獲得できる場合があります。

また、投稿に対する反応をチェックしてマーケティングに活かせるのも、SNSのメリットです。「価格がもう少し安ければ購入するのに」という意見が多ければ「価格設定を見直そう」という施策を考えられます。

「他社のほうが使い勝手がよさそう」という意見が多ければ「顧客が求める機能を再度調査する」「他社よりも使い勝手を向上させる」のような施策につなげられるでしょう。

このように、顧客の声を施策に反映させやすいのもSNSの利点といえます。

イベント開催

イベント開催は、企業が提供する商品やサービスに関する詳細な情報を届けられるので、一度の開催で多くの見込み顧客を獲得できるのがメリットです。

イベントを主催して自発的に情報発信するのもよいですが、ほかの企業が開催するイベントに参加すれば、企業のことを知らなかった人に認知してもらうこともできます。

WEB広告やコンテンツマーケティングのように、ほかのリードジェネレーションに反応しなかった人たちの興味や関心を引き出せるので、より幅広い見込み客を獲得できるでしょう。

しかし、ほかの手法と比べてイベント開催は費用や手間がかかりやすいため、企業によっては負担が大きくなる場合があります。参加者によっては「かえって企業への興味や関心が低下した」と感じられるケースもあるので、アンケート調査やヒアリングなどでイベント開催の効果を測定することが大切です。

電話

「電話でリードジェネレーションをおこなうと不快に感じられるのでは?」と思うかもしれません。しかし、調査やアンケートといった名目で電話をかけたり、ニーズの高い特定のターゲットに絞って電話をかけたりすれば、見込み顧客の獲得につなげやすくなります。

たとえば、高性能なプリンターを開発・販売する企業が「品質が高く短時間で膨大な印刷ができるプリンターがほしい」と考えている人に電話をかければ、興味を持ってもらいやすくなります。

ハイクラス転職で高い実績を持つ企業であれば、「経験者採用がうまくできず悩んでいる」という企業にターゲットを絞ってアプローチすれば、商談に進めやすくなるでしょう。

ただし、やみくもに電話をかけるとかえって企業の評判を下げてしまうかもしれません。電話でリードジェネレーションする際は、あらかじめ市場のニーズを念入りに調査することが大切です。

飛び込み訪問

飛び込み訪問は、企業の営業担当者がターゲットとする人のもとに直接訪問する手法です。特別なツールを導入する必要がないので、人件費以外のコストがかかりません。

話を聞いてもらえれば、その場でニーズを聞き出せたり商談を勧められたりするというメリットもあります。

しかし、多くの場合「話を聞いてもらえなかった」「興味を持ってもらえなかった」という結果になるため、高い成功率は期待できません。電話と同様に、企業の印象を悪化させるリスクがある手法なので、なるべくニーズの高そうなターゲットに絞って訪問するのがおすすめです。

リードジェネレーションを成功させるコツ

ここまでは、リードジェネレーションの具体的な手法について説明しました。リードジェネレーションを成功させるためには、次のコツを知っておくことも大切です。

以下では、これらのコツについて詳しく説明します。

ターゲットを明確にする

前述したように、リードジェネレーションを成功させるにはターゲットを明確にしておくことが大切です。ターゲットを絞り込めば、より質の高い見込み顧客を獲得できるからです。

ターゲットを設定する際は、商品やサービスを利用する顧客にどうなってほしいのか、どのように感じてほしいのかをはっきりさせましょう。

たとえば、化粧水を販売する企業が「仕事や家事で忙しい女性に肌へのダメージを抑えながら乾燥しやすい時期を乗り越えてほしい」といった目的を持っている場合、「家族持ちで平日仕事をしている30~40代の女性」のようにターゲットを設定できるでしょう。

クラウド型のビジネスツールを販売する企業では、「複数の部署がそれぞれデータを抱えており、スピーディに意思決定できていない企業を支援したい」という目的を持っておくと、「企業で複数部署のマネジメントを任されている管理者」のようにターゲットを設定できます。

広告宣伝のバランスを考えて誘導する

予算やマンパワーによっては「WEB広告のみ」「コンテンツマーケティングのみ」のように、特定の手法に注力して顧客の獲得を目指す企業もあるかもしれません。

しかし、始めから1つの手法に固執するのはリスキーだといえます。仮にその方法でリードジェネレーションに失敗した場合、事業の成長がストップしてしまう可能性があります。

質の高い見込み顧客を獲得するには、上述したリードジェネレーションの手法をバランスよく取り入れることが大切です。「SNS広告からブログへアクセスしてもらう」「イベントに参加した人に向けてメールマガジンを配信する」のように、手法ごとに関連性を持たせると、より効率的に見込み顧客を増やせます。

適切なタイミングでアプローチする

どれだけ効果的な手法でも、アプローチするタイミングが間違っていれば見込み顧客は獲得できません。リードジェネレーションをする際は、顧客の興味や関心の向上につながるタイミングでアプローチすることが大切です。

たとえば、「ビジネス用ITツールに新機能が設けられたときに、機能を紹介するメールを配信する」「資料請求のあとにカスタマーセンターに問い合わせしたタイミングで、営業スタッフを訪問させる」といった方法が挙げられます。顧客のニーズが高まった段階で適切なアプローチができれば、見込み顧客化につなげやすくなります。

まとめ

ここでは、リードジェネレーションの意味やリードナーチャリングとの違い、リードジェネレーションの手法や成功させるコツについて説明しました。

ここで説明した内容を参考にして、顧客の興味や関心を高めるリードジェネレーションをしましょう。

記事のURLとタイトルをコピーする