ノベルティは、企業PRや認知度向上などを目的に無償で配られるグッズのことです。ノベルティという名前はたびたび耳にするものの「どのようなものがノベルティに該当するかわからない」「記念品やプレミアム、販促品との違いがわかならい」といった方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事ではこれからノベルティを製作する方向けに、ノベルティの意味や製作の流れ、得られる効果などを解説します。また、ノベルティで需要が高い商品もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ノベルティの意味とは

ノベルティとは、企業が自社の商品やサービスの宣伝のために無料で配布するグッズのことです。ノベルティとして配布するグッズは、宣伝したい商品や企業と関わりがなくても問題ありません。

ノベルティとして配布されることの多いグッズは次の通りです。

  1. ふせん
  2. ボールペン
  3. ステッカー
  4. トートバッグ
  5. ショッピングバッグなど

これ以外にも、印象に残るおもしろグッズや企業のロゴやサービス名が印字されたグッズなど、ノベルティとして配布できるものはさまざまです。

また、ノベルティの配布対象は商品やサービスの購入者やイベントの参加者や来場者などが挙げられます。ノベルティを利用するたびに企業のロゴやサービスを目にしてもらうことで、認知度や購入意欲の向上を期待できます。

ノベルティと「販促品・プレミアム・記念品」との違い

ノベルティの意味を理解すると、次は「販促品・プレミアム・記念品」との違いについて疑問を抱く方も多いでしょう。

いずれも企業や商品、サービスなどの認知に効果があり、これからノベルティを製作するうえでは、それぞれの特徴や意味を正しく理解する必要があります。ここでは、ノベルティと「販促品・プレミアム・記念品」との具体的な違いを詳しくみていきましょう。

ノベルティと販促品

ノベルティと販促品の大きな違いは「配布の目的」です。商品やサービスの認知度向上を目的とするノベルティの場合、商品やサービスと関連性のないグッズを配布するケースが多いです。

一方、販促品はノベルティに比べて直接的に商品・サービスの購入を促すことが目的であり、商品やサービスと関連性の高いグッズを配るケースが多いでしょう。例えば、シャンプーの購入者にコンディショナーを配布したり、ペットボトル飲料水の購入者にペットボトルカバーをつけたりなど、直接的に購買意欲を促すグッズが多いのが特徴です。

ただし、ノベルティは認知度向上を目的にしているとはいえ、最終目的は販促品と同様に商品・サービスの購入や契約である場合が一般的です。その観点から見れば、ノベルティも販促品の1つといえます。

ノベルティとプレミアム

ノベルティとプレミアムの大きな違いは「配布する対象」です。ノベルティは、その会社の商品をこれまでに購入したことがない人に配布するのが一般的です。

一方、プレミアムはすでにその会社の商品やサービスを購入した人を対象にします。また、ノベルティは無料配布が一般的ですが、プレミアムは通常料金とは異なるプレミアム料金を設定し、通常価格では付属しない特別感のあるグッズを付与する場合が多いです。

つまり、プレミアムは顧客層に向けてグッズを提供することで、満足度の向上を目指します。なお、プレミアムと間違えやすいものに「プレミア」があります。

プレミアとは映画や演劇に関する「初日」や「初演」を意味するものなので、混同しないように注意しましょう。

ノベルティと記念品

ノベルティと記念品の大きな違いは「配布のタイミング」です。前述の通り、ノベルティの目的は企業や商品の認知度の向上であり、配布のタイミングに決まりはありません。

一方で、記念品はお客様や関係者の方へ感謝の気持ちや思い出になるものを贈るのが目的です。よって、オープン記念や周年記念、イベント、入学、卒業などの特別なタイミングで無料配布します。

また、配布するグッズの価格はノベルティに比べて、記念品のほうがやや高いケースが多いでしょう。記念品を手に入れるために商品やサービスを購入するユーザーもおり、記念品は販促品としての意味合いも持ちます。

ノベルティの製作方法

ノベルティを製作する際は、次の6つのポイントについて押さえる必要があります。

ノベルティの製作方法
  • 何を目的とするのか考える
  • 誰をターゲットにするのか
  • 予算はいくらに設定するのか
  • どのような場面で使用してもらいたいか
  • 配りやすい商品にする
  • 印象に残るデザインにする

ノベルティの効果を高めるには、製作に関わるメンバー間での共通認識が必要です。ここで紹介するノベルティの製作方法に関するポイントを参考にして、メンバー内の行動や思考のズレを防ぎましょう。

何を目的とするのか考える

まず最初に「ノベルティは何のために作るのか」や「何を達成したいのか」といった具体的な目的を考えます。例えば、ノベルティの目的は次のようなものが考えられます。

  1. 企業名やブランド名、商品名を知ってもらう
  2. 競合他社との差別化を図りたい
  3. 新商品やサービスを周知したい
  4. 顧客満足度を向上させたいなど

ノベルティを製作する目的を明らかすることで、グッズ選定や配布対象、配布方法などがスムーズに決まります。ノベルティの方向性を決めるうえでも重要な指針となるため、しっかりと精査しましょう。

誰をターゲットにするのか

ノベルティを製作する目的を明確にしたのちは、配布するターゲットを絞りましょう。ターゲットを絞ることで、より消費者のニーズに合ったノベルティ作りができます。

年齢や性別はもちろんのこと、居住形態や生活のスタイル、居住地域なども細かく設定することで、おのずと喜ばれるノベルティが見えてくるはずです。

もし、ターゲットを決めないままにノベルティを製作してしまうと「まったく受け取られない」「受け取ってもすぐに破棄されてしまう」といった事態にもなりかねません。ターゲットごとのニーズを精査し、喜ばれるノベルティを配布しましょう。

予算はいくらに設定するのか

ノベルティを配布するターゲットがが決まったら、ノベルティにかける予算を設定します。ターゲットが喜んでくれそうな商品をいくつか選定して、それぞれの単価と配布数量がわかればおおよその予算総額が見えてきます。

ただし、予算を設定する際はノベルティ自体の費用に加え、印刷代や版代が発生する場合もあるでしょう。また、配布するための人件費やイベント会場の賃料なども考慮して適切な予算を決めなければなりません。

必ずしも「高価なノベルティ=高い効果を得られる」とは限りません。ターゲットのニーズにあわせて単価や配布数量を決定し、無駄のない予算編成をしてみてください。

どのような場面で使用してもらいたいか

ノベルティは「ものを使う場面」と「売りたいモノを使うシーン」を重ねることで効果が高まります。例えば、新生活が始まるシーズンだと文房具などが特に必要とされ、暑い夏のイメージだと、うちわといった商品に絞ることが可能です。

また、ノベルティに印字した会社名やサービス名を生活の中で繰り返し目にしてもらことで、より強く印象に残すことができます。ノベルティを通じて「どんなときに商品やサービスを思い出してほしいか」を想定し、配布するグッズや仕様を選定してみてください。

配りやすい商品にする

ノベルティは配布側とターゲットのいずれも持ち運びやすく、配布しやすいグッズをおすすめします。なぜなら、持ち運びにくいノベルティはそもそも受け取ってもらえない可能性があるからです。

また、配布側も配布しにくい重さや形状のノベルティでは、効率良く配布ができません。
例えば、ノベルティと配布されていることの多いポケットティッシュは、軽くてかさばらず無理なく多くの人に配布できます。

印象に残るデザインにする

ノベルティの効果を高めるには、もらった瞬間の「印象」も重要です。目立つイラストやデザインで印象に残りやすくすることで、ターゲットの興味をひきやすくなります。

ノベルティが継続的に利用されていたとしても、会社名や商品名などが印象に残らなくては十分な効果を得られません。また、目立つイラストやデザイン以外にも、素材や機能などの目新しさを加えることで、より強く会社名や商品名などを印象づけられるでしょう。

ノベルティで需要が高い商品

ノベルティで需要が高い商品として「文房具グッズ」「エコバック・トートバック」
が挙げられます。ここでは、株式会社TRANSの調査結果を基に、各商品の特徴や商品例を紹介します。ノベルティ選びで困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

文房具グッズ

株式会社TRANSの調査によると、実際に愛用しているノベルティは「文房具」が約5割という結果でした。特にビジネスシーンおいて文房具は日常的に使うものであり、何個もらっても嬉しいノベルティといえます。文房具グッズの例は次のとおりです。

  1. ボールペン
  2. 鉛筆
  3. ノート
  4. 定規
  5. 付箋など

デジタル化が進む現代においても文房具を使用する機会は多く、今後も需要の高いノベルティの1つといえるでしょう。

参考:もらって実際に使っている人気ノベルティ調査結果から分かるグッズ製作成功のコツ!事例も紹介 | グッズ関連|ノベルティ・オリジナルグッズの紹介やトレンド情報を発信中|株式会社トランス(東京・大阪)

エコバック・トートバック

株式会社TRANSの調査によると、もらってうれしいグッズとして「エコバック・トートバック類」は上位の結果となりました。その背景には、2020年7月に施行された「プラスチック製レジ袋の有料化」があると考えられます。

無料でもらえていたレジ袋の購入に抵抗を感じる人は少なくなく、エコバッグやトートバックに対する需要は今後も高いことが予想されます。また、エコバックやトートバック以外にも、以下のバック類もノベルティとして人気が高いです。

  1. ポーチ
  2. ランチボックス
  3. メッシュバッグ
  4. マルシェバッグなど

買い物などの普段遣いに便利なエコバッグやトートバッグなどは男女問わず人気があり、繰り返し利用してもらいやすいノベルティの1つです。

参考:もらって実際に使っている人気ノベルティ調査結果から分かるグッズ製作成功のコツ!事例も紹介 | グッズ関連|ノベルティ・オリジナルグッズの紹介やトレンド情報を発信中|株式会社トランス(東京・大阪)

配布することでどのような効果があるのか

ノベルティを製作する際、具体的にどんな効果があるのかも気になるところです。

ノベルティの配布によって期待できる効果は「認知度向上」「イメージアップ」の2つが考えらます。ここでは、2つの効果に関する詳しい内容についてみていきましょう。

認知度向上

ノベルティを配布することで得られる効果の1つが「認知度向上」です。企業名やロゴ入りのオリジナルグッズなど、日常的に使用するものや目にするもので製作することで、より親近感を与えられるでしょう。

その結果、認知度の差が競合と自社の商品やサービスが比較された際の決め手になるケースもあります。顧客の囲い込む効果も期待できるノベルティは、長期的かつ継続的に
認知度向上を目指せるでしょう。

イメージアップ

「好みに合う」や「使いやすい」といった特徴を持つノベルティを配ることで、イメージアップ効果も期待できます。ノベルティグッズに企業のロゴを印刷したり、グッズ選びに力を入れたりといった工夫によって、企業独自の印象付けにも繋がります。

ノベルティ製作はある程度のコストはかかりますが、それだけ顧客からの見返りは大きいです。着実に企業のイメージをアップさせるためにも、配布するノベルティにはこだわるようにしてみてください。

まとめ

企業が自社の商品やサービスの宣伝のために無料で配布するノベルティの目的は、認知度向上やイメージアップにあります。ただし、普段の生活の中で利用される文房具や生活雑貨など、ターゲットにニーズにあったグッズでなければ、その効果を期待できません。

ノベルティを選ぶ際は「何を目的とするのか」「どのような場面で使用してもらいたいか」といった点に注意して、ターゲットがもらってうれしいグッズを選ぶことが重要です。

今回ご紹介したノベルティで需要が高い商品を参考にして、ノベルティ製作の目的達成に向けてぜひ工夫を凝らしてみてください。

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