顧客の手もとに直接メッセージを送れるDMですが、「思ったようにDMの効果が得られない」と悩む人は多いのではないでしょうか。効果的なDMを作って顧客の認知促進や集客数アップにつなげるためには、DMに関する幅広い知識を身につけておかなければなりません。

そこで今回は、DMに関する基礎知識を説明したうえで、効果的なDMをつくるコツや注意点についても紹介します。

まずはDMに関する基礎知識を身につけておこう

DMを送付する目的には、商品やサービスの認知度を高めるだけでなく、来店促進や売上の向上など、さまざまなものがあります。DMを活用して企業が目標とする成果を出すためには、まずDMに関する基本的な知識を身につけておきましょう。

以下では、DMの概要や特徴について詳しく説明します。

そもそもDMとは?

そもそもDMは、ダイレクトメール(Direct Mail)を省略した言葉です。郵送などの方法で個人や法人宛てに企業の情報を送付するもので、ハガキやパンフレットといった形態で広告宣伝や販売促進をする手法のことをいいます。

個人や法人に向けて書面を配布する手法として、折り込みチラシやポスティングなどがあります。しかし、これらは特定の「エリア」を選択して不特定多数の人に向けて企業の情報を広めるものなので、送付先を指定するDMとは意味合いが異なります。

高い開封率が期待できる

個人や法人といった送付先を指定して情報発信するDMは、ほかの販売促進方法よりも顧客の目に留まる確率が高いという特長があります。

JDMA(一般社団法人 日本ダイレクトメール協会)が2020年に公表した調査結果によると、個人宛てのDMは1週間あたり6.7通届いており、そのうち74.0%が読まれていることが分かっています。

どれだけ魅力的な情報を記載していても、顧客に読まれずに捨てられてしまっては意味がありません。しかし、DMのように高い開封率が期待できる手法を選べば、企業が発信する情報をより多くの顧客にアピールできるでしょう。DMという販売促進方法は新しいものではありませんが、「開封率が高い」という特長があることから、今後も多くの企業で活用され続けると予想されます。

参考:一般社団法人日本ダイレクトメール協会 「DMメディア実態調査2019」

反応率が高いのもDMの特徴

開封率だけでなく、反応率が高いのもDMの特長です。先ほどのJDMAの調査結果によると、DMを開封した人のうち、何らかのアクションを起こした人の割合は16.3%であることが分かっています。

このアクションには、実際に店舗へ足を運んだ人だけでなく、インターネットで店舗の情報を調べたり家族や友人との話題に上がったという人も含まれています。ほかにも、実際に商品やサービスを購入した人や問い合わせをした人、資料請求や会員登録をした人なども含まれていることから、DMは多くの顧客にさまざまな行動のきっかけを与える手法であるといえます。

参考:一般社団法人日本ダイレクトメール協会 「DMメディア実態調査2019」

個別的なメッセージを届けられる

DMは、送付先を指定できるという性質上、顧客ごとに個別的なメッセージを届けることもできます。たとえば、顧客の誕生月の前月に「誕生月に来店すると特典をプレゼント」のような内容のDMを送ることが挙げられます。大衆向けの情報ではなく、顧客個人に適した内容のDMを作成できれば、それだけ開封率や反応率を高められるでしょう。

また、最近は顧客管理を自動化できる便利なツールが簡単に利用できるようになっています。誕生月が近い顧客を自動的にリストアップしてDMを作成したり、新製品を好んで購入する顧客に限定して商品をアピールしたりすれば、より効率的に売上を出せるでしょう。

効果的なDMをつくるコツとは?

DMの概要や特長が理解できたら、実際に企業に適したDMをつくるコツを知っておきましょう。効果的なDMをつくるコツとして、次の4つが挙げられます。

これらを意識しながらDMを作成すれば、顧客に企業が求めるアクションを起こしてもらいやすくなるでしょう。以下では、効果的なDMをつくるコツについて詳しく説明します。

目的にあった顧客リストをつくる

効果的なDMをつくるためには、まず目的にあった顧客リストをつくる必要があります。

DMをつくる目的として、主に次の7つが考えられます。

  • 店舗への来店
  • WEBサイトへのアクセス
  • 問い合わせセンターへの連絡
  • オンラインでの商品やサービスの購入
  • 知人への紹介
  • 資料請求
  • 会員登録

DMをつくる目的をはっきりさせたら、目的に応じて顧客リストを作成します。

たとえば実店舗への来店を促進したいのであれば、店舗周辺に住む顧客をターゲットにして、オンラインでの商品やサービスの購入を促したいのであれば、インターネットやスマートフォンを持っている顧客をターゲットにするといったことが考えらえます。

ターゲットとする顧客をうまく絞り込めば、DMの開封率や反応率を高めることが可能です。アクションが期待できない顧客を避ければ、コストパフォーマンスの優れた販売促進にもつながるので、企業に残る利益を増やせるようになるでしょう。

思わず行動したくなるようなオファーをする

DMを送る顧客を絞ったら、次は顧客が思わず行動したくなるようなオファーを考えます。オファーの内容によって顧客の購買意欲を高められれば、集客や売上といったアクションにつなげやすくなるので、なるべく魅力的なものにしましょう。

具体例として、「このDMを持参すれば購入代金から〇%OFF」や「DMを見せると豪華特典をプレゼント」といった内容が挙げられます。「特典が受けられるから行ってみよう」と思わせるオファーをすれば、企業が求めるアクションを起こしてもらえるでしょう。

適切なタイミングでDMを送れるようにする

DMに記載されている内容も重要ですが、実はDMを送付する「タイミング」も開封率や反応率に影響を与えます。どれだけ魅力的な商品やサービスを開発したり、お得感のあるイベントを開催したりしても、顧客のニーズが低い時期にDMを送ると期待していた効果を得られなくなるので注意が必要です。

たとえば、入社や入学に関連した商品のDMを送る際は、実際にそれらが必要になる4月ではなく、消費者が準備を始める3月に送付するなどが考えられます。消費者が商品を必要とするタイミングは、商品のジャンルによっても異なるため、顧客の立場になって考えてみましょう。

そのほかにも、DMを送付する時期としては顧客の誕生月や、消耗品がなくなるタイミングなどが挙げられます。DM送付に適した時期は顧客ごとに異なるので、顧客を多く抱えている企業であるほど、ツールを活用することで効率的な販売促進ができるでしょう。

レスポンス方法を分かりやすく記載する

商品やサービス、イベントなどに魅力を感じてもらえたとしても、顧客が実際にどのようなアクションを起こせばよいか伝えられなければ、来店や購入といった成果に結びつけられません。

カスタマーセンターへの問い合わせ数を増やしたいのであれば、DMに電話番号やメールアドレスといった連絡先を記載することが大切です。資料請求や申し込みの件数を増やしたい場合は、申込書を一緒に送付するとよいでしょう。

WEBサイトへのアクセス数を増やしたいのであれば、URLを記載するだけでなく、QRコードのように手軽にアクセスできる工夫をしたうえで送付すると行動につなげやすくなります。

DMでマーケティングをおこなう際の注意点とは?

DMで認知促進や販売促進といったマーケティングをおこなうためには、次の注意点も知っておかなければなりません。

これらを意識してDMを活用すれば、期待する成果を出しやすくなるでしょう。以下では、DMでマーケティングをおこなう際の注意点について詳しく説明します。

チラシと同じ内容・デザインにならないようにする

DMは、紙媒体で顧客に情報を伝えるという性質上、内容がチラシと似てしまう場合があります。しかし、あくまでDMは「過去に利用してくれたお客様へのメッセージ」です。

リピーターになってもらうためにも、受取手にとって価値のある情報を提供し、今後も良い関係を築いていきたい、という姿勢を伝える必要があります。

DMの内容がただの広告宣伝になっていると、顧客に魅力を感じてもらえないだけでなく、期待するアクションを起こしてもらえなくなる可能性が高まります。

顧客に注目してもらうDMに仕上げるためには、商品やサービスの広告宣伝だけでなく、メッセージやキャッチフレーズ、イラストなどを活用して、チラシとは違ったインパクトを与えることが大切です。

パソコンでDMを制作するだけでなく、あえて手書きで情報を伝えるのもよいでしょう。

ただし、手書きでつくるDMは作成できる部数に限りがあり、字が汚いとかえってマイナスの印象を与えてしまうことに注意が必要です。さまざまなアイデアの中から、企業に適した内容やデザインに仕上げられるようにしておきましょう。

必ず効果測定をおこなう

DMは、一度送付してしまえばそれで終わりではありません。今後のDMをより効果的なものにするためには、どのような層の顧客にどれくらいDMを送ったら、何人の顧客から反応があったかといった効果測定をおこなうことが大切です。

効果測定の精度を高める手法として、DMにクーポンを添付して、DMを送付した人数に対するクーポン利用率を計算するといった方法が挙げられます。

また、DMからWEBサイトにアクセスした人数が分かるようなツールを導入すれば、ツール上で効果測定を自動的におこなうこともできます。このような測定ツールとして代表的なものに、Googleが提供する「Google Analytics」があります。無償で利用できるので、一度導入を検討してみると良いでしょう。

得られた結果に応じて、「設定したターゲットを変更する」「配布エリアを拡大する」といった対策を考えられれば、より精度の高い販売促進が可能になります。DMを作成する際は、効果測定の方法まで考えておくと改善策を考えやすくなるでしょう。

適宜リストクリーニングをする

事業を始めて年数が経過するほど、企業が抱える顧客数は増えていきます。しかし、DMを送ったからといってすべての顧客の手元に届くわけではありません。場合によっては顧客のところまで届かず返ってくるものもあるでしょう。

このようなDMがあるにも関わらず送付を続けていると、郵送コストが高くなり企業の利益を圧迫してしまうので注意が必要です。

このような事態を避けるためにも、定期的にDMリストを見直し(リストクリーニング)して、DMを送付する顧客を再設定することが大切です。リストクリーニングをすれば、DMの開封率や反応率、コストを計算する際に正確な値を算出できるようになります。適切なデータをもとに販売促進の手法を検討できれば、DMの効果をさらに高められるでしょう。

まとめ

ここでは、DMの概要や特徴を説明するとともに、効果的なDMをつくるコツや注意点について紹介しました。

DMは、うまく活用すれば高い開封率や反応率が期待できます。ここで説明した内容を参考に、DMを活用して企業の目標を達成できるようにしておきましょう。

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