セミナーや講演会、展示会などさまざまなイベントを自社で行う際は、イベントそのものの吟味と、集客を図るための告知が必要です。効果的な告知を行うことで集客が成功し、参加者がイベントに対して価値があると感じれば、商品の購買やサービスの利用にもつながります。

イベント集客を効果的に行うには専用のイベント集客ツールを活用することがポイントです。今回は、イベント集客ツールを用いた効果的な告知方法と、イベント集客前にすべきことを紹介します。

イベント集客を行う前にすべきこと

イベント集客を開始する前に、イベントそのものを吟味することが非常に重要です。ここではイベント集客を行う前にすべきことを具体的に説明します。

目的や目標、ターゲットを明確にする

自社でイベントを行う目的は何か、何のために開催するのかを明確にしましょう。イベントを行うことをゴールにするのではなく、イベントを行うことで自社の何が変化することを望んでいるのかを具体化することが大切です。

例えば学びに関するセミナーであれば内容に関連する書籍やアプリケーションの販促、料理教室イベントであればイベント内で使用する新製品の販促など、次につながる方向性を明らかにしておきましょう。

また、イベントのターゲットを具体的にしておくことで、告知方法もより明確にできます。年齢層や年収、住まいなどペルソナを設定しておくと新規顧客に対するアプローチ方法が見えやすくなります。

独自性のあるイベントにする

もし今企画しようとしているイベントがある場合、そのイベントには「他社がやっているから」「なんとなく流れで」というようなあいまい性はないでしょうか?すでに多く見受けられるようなイベントでは、既存客であっても興味を惹くのは難しいかもしれません。上記で明確にしたターゲット層が喜んで参加するようなイベントにするには、自社ならではという独自性をもった内容であることが何より大切です。イベント参加者だけが得られる特典や体験などを用意して、特別感を盛り込んだイベント内容を企画していきましょう。

イベント名で興味を持たせる

イベント名を目にしただけでは内容が全く想像できないのでは、的確な集客を得ることができません。イベントに限らず商品・サービスの名称にも共通することですが、パッと見ただけで興味をひかれ、「行ってみたい、買ってみたい、使ってみたい」と思えるようなネーミングを意識するとよいでしょう。

ひと言では伝わりにくいようなイベント内容であれば、タイトルに続けて目につくキャッチコピーを加えてみると伝わりやすくなります。

オンラインでの集客方法

集客を図る際、イベント集客ツール以外にオンラインで集客を図る方法にはどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものを2点紹介します。

オンラインでの集客方法
  • SNS
  • メルマガ

SNS

幅広い年齢層が活用するSNSは、身近で気軽にできる情報発信ツールのひとつです。自社でSNSでの集客を図る場合は、自社アカウントを開設すれば無料で行うことができます。SNSの種類によってユーザーの年齢層が異なることもありますが、「口コミ、拡散」という特徴があるSNSであれば、幅広いユーザーに対して情報を素早く伝達させることが期待できます。さらに数回開催するようなイベントであれば、前回の参加者に感想を投稿してもらうという手段もあります。

SNSで集客を図る際は、一方的な発信ではなく共感を得られるような発信を心がけることがポイントです。またSNSの中には、地域や年齢などターゲットを設定できる有料広告もあります。ピンポイントでターゲットに告知したい場合は検討してみるとよいでしょう。

メルマガ

すでに自社で顧客のメーリングリストを持っているのであれば、メルマガ配信を利用してみるのもおすすめです。メルマガ登録をしてくれる顧客は、もともと自社や自社商品などに関心を持っていることが多く、イベント告知をメルマガで配信した場合にもポジティブに反応してくれる可能性も高いといえるでしょう。

メルマガ配信ではメールの件名が開封率を大きく左右します。読んでみたいと思えるようなキーワードを盛り込んだタイトル作りが重要です。

オフラインでの集客方法

オフラインでの集客方法
  • DM
  • チラシ

オフラインで集客を図る方法には、大きくDMとチラシの二つが考えられます。特徴を説明していきます。

DM

DM(ダイレクトメール)は、特定の顧客に確実に情報を届けたいという場合に効果的な方法です。メルマガ配信と同様に、個人・法人ともに顧客リストをすでに持っている場合には書面を作成するだけで済むので、ターゲット設定やリスト集めの手間がなくスムーズに進めることができます。

書面で送るDMは手元に残り保存期間が長い特徴があり、顧客がDMを受け取るのが職場であれば周囲の人と共有しやすいというところが利点といえます。

チラシ

チラシは、画像やイラストなどでデザイン性を加えることで視覚的な訴求ができ、チラシのデザインによって多くの情報を自由に盛り込むことができることがポイントです。

チラシ配布をする場合、少しでも多く情報を広めたいという気持ちもあります。しかし、闇雲に範囲を定めず配布するのではなく、エリアの住環境や年齢層などを調べ、ターゲットを絞り込んで配布することが、効果的な告知として重要になります。

登録後すぐに活用できるおすすめ集客ツール

先にオンラインでの告知方法を紹介しましたが、SNSやメルマガとは異なる特徴を持つのがイベント集客ツールです。SNSやメルマガは、自社のアカウントやメーリングリストに顧客が登録して初めて告知をすることができますが、ここで紹介するイベント集客ツールは自社が登録した直後にも顧客に告知が届くという利点があります。

PassMarket

PassMarketは、Yahoo! JAPANが運営するデジタルチケットサービスです。紙でのチケットの場合の問題点だった入場時の行列や、チケットを管理する人員や時間の確保などがデジタルチケットなら一気に繋げられます。初期費用や固定費、システム手数料も0円で、Yahoo! JAPANというブランドイメージもあることから、さまざまなジャンルの個人・法人の実績があります。

(2022年1月時点)

参考:チケット販売主の方へ | PassMarket(パスマーケット)- Yahoo! JAPANのデジタルチケット

EventRegist

EventRegist(イベントレジスト)は、オンライン上のイベントページ作成や、チケット販売、来場者履歴、決済など、イベント開催に関するあらゆる管理を行える多彩な機能を持つサービスです。チケット販売については、無料イベントであれば販売手数料0円で行うことができます。公式サイト上にもイベント実施までの詳しい説明が掲載されていますが、イベント企画そのものが初めてという場合には、無料でオンライン相談にのってくれるのも心強いサービスのひとつです。

(2022年1月時点)

参考:EventRegist(イベントレジスト)|イベレジで簡単イベント作成!

こくちーずプロ

こくちーずプロは、登録料・手数料・掲載料が無料でイベント告知ができるイベント集客ツールです。中でも特筆すべきは、こくちーずプロでは従来禁止としていたオンラインイベントの登録が可能になり、さらにオンラインイベント開催への支援機能を追加したということにあります。オンラインイベント参加者が偽のイベントURLに誘導されないためのチェック機能やアクセスパスワードの設置、検索エンジン対策も強化しています。シンプルながら機能性の高いイベント集客ツールです。

(2022年1月時点)

参考:こくちーずプロ – 無料で使えるイベント・セミナーの告知・集客サービス

ストアカ

ストアカは、講座や学びに特化したイベント集客ツールです。オンラインと対面のどちらの講座でも開講可能で、自身の得意分野や専門スキルを講師として生徒であるユーザーに教えることができます。単発のレッスンだけでなく、月額課金のサブスク、コミュニティサロンなどさまざまな形態での実施が可能です。講座開催時には手数料がかかるものの、初期費用や手数料は0円で始められ、集客機能や予約管理などの機能は無料で利用できます。

(2022年1月時点)

参考:ストアカ | まなびのマーケット 国内最大級スキルシェア

connpass

connpassは、エンジニアによるIT系強会を支援するイベント集客ツールです。IT勉強会の企画から集客、開催後のアフターフォローまで、イベント全体をサポートする機能が備わっています。イベント参加者同士やイベント主催者とのコミュニケーションが図れる機能や、イベント参加者へのアンケート機能などのコミュニケーションが重視されており、メール、X(旧Twitter)、Facebookなど幅広い告知手段を併用できます。

(2022年1月時点)

参考:connpass – エンジニアをつなぐIT勉強会支援プラットフォーム

効果的なイベント集客を行うコツ

イベント集客ツールにすべて頼るだけでなく、効果的なイベント集客を図るコツを最後にご紹介します。

参加や申込みのハードルを下げる

イベントに初めて参加する人にとって、そのイベントが参加しやすいものであるかどうかは非常に重要です。参加しようとする人が疎外感を感じることのないよう、参加者同士が一体感を持てるような工夫をしましょう。参加者の年齢層を絞ってみたり、友人の同行を可能にしたりするだけでも初心者にとってはハードルが下がります。

また、過去に参加したことがある人には、参加費を割引にするなどの特典をつけることでリピーター獲得のチャンスも見込めます。

告知のタイミングや回数を考える

告知を行うには発信するタイミングもポイントになります。告知が早すぎては開催までに忘れられてしまい、反対に遅すぎるとすでに予定を決めていて参加できないということもあり得ます。告知をするには1か月〜2か月ほど前から始め、SNSでの告知の場合は週1〜2回程度の告知にとどめておけば、閲覧者に飽きられたりしつこく思われたりすることなくメッセージを届けることが期待できるでしょう。

また、告知文はずっと同じものにはせず、アピールポイントを数回に分けて変えてみるなどの工夫をすると目新しさが加わり、反響を得られます。

イベントの振り返りを行う

イベント集客ツールにはアンケート機能が備わったものがあります。またはイベント開催当日に書面でアンケートを取るなどで、参加者からの実際の声を聞き、イベント開催後の振り返りを行いましょう。

振り返りを行う際は、「継続する点」「課題点」「解決策」と分けたフレームワークでの分析を行うと、イベントに関する問題点が具体化でき、次の開催につなげることができます。

まとめ

今回は、イベント集客を効果的に行うための方法やおすすめのイベント集客ツールを紹介しました。

イベントの内容が的確に伝わらなければ、参加者・主催者双方にとって価値のあるイベントにはなりません。そのためには、イベントを企画する際にターゲット層やイベントの目的を具体的に書き出すこと、興味・関心を得られるようなイベント名や内容、的確な告知方法を吟味することが重要です。

SNSなどのオンラインでの告知だけで済む場合もありますが、初めてのイベント開催であれば特に、企画段階で迷ってしまうことが多いため、機能が充実したイベント集客ツールの活用がおすすめです。

自身が企画しているイベントがどのようなものであるか再点検し、効果的な告知方法を探してみてはいかがでしょうか。

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