なぜPCやスマホ画面上の色と印刷した旗の色は違う?

色表現

PCやスマホで制作した旗やタペストリー等のデザインを実際に印刷したとき、画面上の色合いと異なることがあります。色合いの違いは、画面上と印刷物で色の出し方が異なり、再現できる色の種類に違いがあるため発生します。

印刷物の色を、パソコン上で作成したイメージに近付けたい場合は、事前にCMYK形式でデータを制作する、生地の色見本を事前に取り寄せ、PC画面上で見ている色と印刷物の色のズレを少なくする調整が必要です。

画面と印刷物で色が変わってしまうのは、表現できる色の範囲が画面と印刷物では違い、印刷物で出せない色を自動的に類似した色に変換してしまうためです。

PCやスマートフォンなどの画面は、RGBという方法で色を表現しています。RGBはRed(赤) Green(緑) Blue(青)の3色の光の量を調整して色を出します。 RGBは加法混色ともいわれ、色を重ねると白に近づきます。各色256段階の範囲で組み合わせて色を調整しています。

一方、印刷物では、Cyan(シアン)・Magenta(マゼンタ)・Yellow(イエロー)・Key Plate(ブラック)の4色のインクで色を表現するCMYKが用いられます。 CMYKは減法混色といわれ、色を重ねると黒くなります。CMYKでは各色で100段階程度になります。この表現できる色の段階の違いにより、CMYKで再現できるRGBの色の割合は少ないと言われています。

RGBの色とCMYKで表現できないRGBの色を類似した色に変換したものを比較すると、全体的にくすんだ印象に見えます。 特に表現できる色域の違いが大きく変化が出やすいのが有彩色です。

■色味の違い
色味の違い
■色域イメージ
色域イメージ

有彩色のなかでも青、緑、ピンク、水色や蛍光色は、CMYKカラーへの変換によりRGBで指定した色よりも全体的に色が暗く、沈んだ印象になります。 白や灰色、黒などの色味がない無彩色の場合は、有彩色に比べると大きな色味の変化は現れにくくなります。

同じデータを使用して印刷依頼をした場合でも、印刷機の仕様や印刷する素材が変わると色味が変わることがあります。 より希望の色に近づけて印刷をしたい場合は、無料生地色見本データ制作依頼などを活用してください。

色見本を確認して、あらかじめデザインの色を調整すると、実際にデザインを印刷したときの発色の違いを補正できます。

のぼりキングでは、色見本と合わせて取り扱っている生地の見本も添付しているため、生地の質感や生地ごとに色味が異なることを実際に確かめることも可能です。

詳しくは、無料生地見本のご請求をご覧ください。

色味の違いをできるだけ防ぐには、あらかじめCMYKでデザインしたデータにしておくことも1つの方法です。 デザインは可能な限り似た色を使って印刷されますが、DIC等の特色・RGBカラーで指定された色の場合、同じ色を表現することが難しくなるためです。

IllustratorやInDesignなどのAdobe系ソフトを使用してデータ制作をする場合は、はじめからCMYKを使用してデータを作成できます。 また、RGBで制作したデザインを後からCMYKに変換することも可能です。その際は色味がくすみやすくなりますので、ご注意ください。

なお、WordなどのOffice系のソフトで作成したデザインはRGBで表現され、CMYKに変換できないため、色の変化が気になる方は事前に印刷所と相談するとよいでしょう。

のぼりキングの完全データ入稿プラン(Adobe Illustrator 形式のみ)では、カラーモードをRGBまたは特色で作成したデザインをいただいた場合は、いただいたデータをのぼりキング側でCMYKに自動変換して印刷するので、元データより落ち着いた色味となります。 データ制作の場合は、似た色味での再現となるため、全く同じ色での制作は出来かねます。ご支給いただいたイメージを元に印刷用データの制作を行っております。 ご希望の色味がございましたら、イメージのご支給とあわせてご相談ください。

表現できる色域の違いにより、RGBでデザインしたものが実際の印刷物と異なる色になってしまうことがあります。

のぼりキングでは、色味の調整などもふくめデザイナーにデータ制作を依頼できるサービスを行なっています。色の再現についてやPC画面との色味の違いについて相談したい方はご検討ください。

データ制作依頼プランの流れの詳細はこちらをご確認ください。
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