タペストリーを保護して長く使う方法

タペストリーは屋内外の店舗やイベント運営時などの商用利用のほか、個人の部屋のインテリアなどでも幅広く使用されます。タペストリーは劣化が進みやすい環境を避けて設置し、必要に応じて手入れをすることで長持ちしやすくなります。この記事ではタペストリーの劣化の原因となる場所や方法について説明します。

タペストリーを保護して長く使う方法

タペストリーは、次のような場所に設置すると生地の痛みにつながるため、劣化しやすくなります。

場所 原因 劣化の症状
キッチン付近など たばこの煙・におい
ヤニ、黄ばみ
油染み
窓のそば、蛍光灯の近く 直射日光
蛍光灯などの紫外線
色褪せ
バスルーム付近
ストーブの熱やエアコンの風が当たりやすい場所など
高温多湿 カビの発生
色褪せ

タペストリーの劣化を防ぐためには、なるべく劣化するような場所への設置は避けるべきでしょう。やむを得ずタペストリーの設置場所を変えられない場合は、空気清浄機を使って煙やにおいの影響を抑えるなどの対策を取りましょう。また、あらかじめラミネート加工を行って保護したり、耐久性を備えた素材を選んで作成したりすることで、タペストリーを長く使うこともできます。

ほこりやシミ汚れなど、日々の使用によるタペストリーの汚れを放置すると変色などの劣化の原因になります。タペストリーに汚れがついたらその都度ケアすることをおすすめします。

タペストリーに付いたほこりは、乾いた清潔なタオルで拭きとるか、衣類用のブラシを使用して落としてください。
タペストリーにシミなどの汚れがついたら放置せず、すぐに対処するようにしましょう。部分的な汚れの場合は、水に濡らしたタオルに中性洗剤や食器用洗剤を含ませて優しく汚れを拭きとり、水拭きをして洗剤を落とします。カビやシワの原因となるため、拭いたあとはよく乾かしてください。

タペストリーに全体的に汚れが付いた場合は、漂白剤や洗濯用洗剤は使用せず、ぬるめのお湯で押し洗いや手揉み洗いをしてください。洗った後はシワが残らないように良く伸ばし、風通しが良い日陰で干しましょう。
なお、洗濯機は色落ちやほつれ、シワなどの原因となるため使用しないでください。
※ユポなど紙系の生地のタペストリーの場合、破損の原因になりますので水・お湯によるケアは行わないことを推奨しております。

グッズや友人からの頂きものなど、特に大事にしているタペストリーはあらかじめ額や透明の袋に入れて保護することでほこりやシミ汚れを防ぐことができます。額は、手ぬぐいを飾る用のものや壁掛けアート用のものなどが流用できます。また、陳列用や花屋のラッピングに使われているOPP袋、DMなどの包装で使われて伸縮性のあるCPP袋に入れて飾ることで、外部要因の汚れを防ぐことができます。サイズもA3~A6、B3~B6などの本サイズ、120mm~400mmなどの横幅サイズなど幅広い選択肢から選べるので、タペストリーのサイズに合わせて選ぶと良いでしょう。

タペストリーを自作する場合や印刷会社に注文する場合には、耐久性の高い素材を選択することで長く使えるタペストリーを作成することができます。タペストリーに使われるなかで耐久性の高い素材として、ターポリンやユポが挙げられます。
ターポリンはビニール系に厚手で丈夫な生地で、市販のタペストリーに使われることの多いポリエステル100%の生地と比較すると耐水性や耐火性も高く長期使用に向いている生地と言えます。
ユポはポリプロピレンなどで作られた合成紙で、破れにくく水にも強い素材です。ユポ紙は、紙をラミネートフィルムで挟み込む熱でコーティングする「ラミネート加工」を加えることでさらに耐久性が上がります。

タペストリーを保管する際は、折シワを予防するために筒などにきつめに巻いて保管するのがおすすめです。筒は、サランサップの芯やホームセンターなどに売っている紙管が便利です。
タペストリーを筒状のものに巻いたら、輪ゴムや紐などで軽く留め、風通しがよく直射日光が当たらない場所に保管してください。ほこりの付着が気になる場合は、花束のラッピングや写真の保護にも使われているOPP袋にしまいましょう。
なお、タペストリーの数がたくさんある場合や、筒状のものがない場合は、タペストリーを丸めて縦長のOPP袋に収納する方法もあります。